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塗膜防水工事

ウレタンゴム系など、常温で液体状の防水材を、
塗り広げ硬化して防水被膜を形成する工法です。

塗膜防水工事とは

常温で液体状の防水材を、コテやローラーなど塗り広げ、硬化して防水性能を持った連続被膜を形成する工法。
ウレタンゴム系、ゴムアスファルト系、FRP系、アクリルゴムなど主原料により様々な工法に分かれます。

塗膜防水工法の特性

合成ゴムや合成樹脂の溶液あるいはエマルションを下地に塗布し、
所定の厚みの防水層を現場で完成させる防水工事。

☐ メリットとデメリット

メリット 現場の形状に合わせて防水材料を塗布していくため、継ぎ目がなく(シームレス)、複雑な部位に対しても施工精度の確保が容易です。また凹凸がある面でもムラなく塗布でき、狭い場所や設備の周りなどにも対応できます。
デメリット 現場で塗膜剤を混合、反応、塗布することになるため、安定した品質でかつ一定の厚みを確保するためには手間と時間がかかります。凹凸のある面では、厚みの差が出てきてしまうため、凸部分では他の部分より厚みが薄くなります。

ウレタン塗装の劣化の見分け方

ウレタン塗装の耐用年数は約10年とされています。
耐用年数が近づくと下記のような様々な劣化症状が表れてきます。

  • ■防水層の減耗(トップコートの摩耗)

  • ■防水層の減耗(トップコートの消失による防水層の減耗、消失)

  • ■防水層のふくれ(下地水分による防水層のふくれ)

  • ■防水層の破断(下地亀裂による防水層の破断)

  • ■防水層の破断(通気緩衝シートのジョイント部破断)

  • ■防水層の剥離

防水工法について

「塗る」防水【塗膜防水】

○ウレタン塗膜防水(塗り工法)

ウレタン塗膜防水の場合、塗膜を下地に強接着し、水密性を確保する密着工法と、通気緩衝し、部分的に接着する絶縁工法があります。

○ 密着工法

下地と塗膜剤の間に補強材を入れて、水密性・気密性を確保します。端末の押さえ金物が不要になります。

○ 絶縁工法

通気緩衝シートを下地の上に置いて塗膜を作るため、部分接着で水密性・気密性を確保します。

特 徴
  1. ○継ぎ目のない平滑な仕上がり。
  2. ○トップコートの発色が良く、カラフルな仕上がり。
  3. ○緩衝シートとの複合工法では均一な厚みを確保、下地亀裂追従性のアップ、
    ふくれの低減が可能で本防水にも採用可能。
長 所
  1. ○継ぎ目がないため、複雑部位の施工に優れる。
  2. ○下地との接着力が高く、端末の押さえ金物が不要。
  3. ○増し塗りが可能。
  4. ○露出防水で軽歩行が可能。
短 所
  1. ○厚みを均一に確保することが難しい。
  2. ○水たまりになると、膨潤劣化を発生する。
  3. ○機械的固定工法では、下地に対するアンカーの引抜強度測定や風圧力の
    計算などをシビアに検討する必要がある。
オプション工法
  1. ○オルタックスカイ断熱複合工法。
見分け方
  1. ○燃焼させた時の臭いはゴム系(ツンとする)。
    ただし、タールウレタンの場合はアスファルト系の臭いがする。
  2. ○黒くても、カーボンウレタンの場合があるので注意(カーボンの場合は手で触ると真っ黒になる)
  3. ○伸び率は大きい
  4. ○トップコートがない状態で紫外線にさらされると、風化する(メッシュ材や下地が暴露している)

○超高速ウレタン・ウレア樹脂系吹付け工法

超速硬化ウレタン吹付けシステム。
イソシアネート(主剤)とポリエーテルポリオールおよび特殊アミンの混合レジン(硬化剤)は、混ぜ合わせると短時間で硬化します。この仕組みを利用し、主剤と硬化剤をスプレーガンの先端で混合して吹付ける、衝突混合方式による施工を実現しました。

長 所
  1. ○吹付け後、約10秒で指触可能、約15分で歩行可能、30分程度で所要の物性値が発現します。
  2. ○耐久性も、歩行感も抜群。弾性ウレタンなので歩行感がソフトで均一なエンボス仕上げが可能です。
  3. ○下地の凹凸に左右されにくく、均一な塗膜厚さが得やすいため、コンクリートの中性化の引き金になる下地クラック部分を効果的にカバーします。
  4. ○常に安定した品質を確保。

○アクリルゴム系塗膜防水

液状のアクリル樹脂などの高分子材料を下地に塗布し、防水層を形成する工法です。紫外線からの保護や滑り防止などの目的に応じて専用の保護塗料(トップコート)を塗布して仕上げます。

長 所
  1. ○継ぎ目のないシームレスな防水層の形成が可能。
  2. ○複雑な場所・形でも施工が容易。
  3. ○伸縮性の優れた材料で下地クラック等への追従性が高い。
  4. ○耐候性に優れている。
短 所
  1. ○比較的外部からの力に弱い。
  2. ○他の塗膜防水材に比べ価格が高い。

○ゴムアスファルト系塗装防水

高濃度のゴムアスファルトエマルションを、専用硬化剤により反応硬化させた塗膜防水材であり、そこに改質アスファルト系シートを組み合わせ、信頼性の高い積層タイプの複合防水を形成した後、コンクリートやモルタルを表面に打設し、防水層を保護する工法です。

長 所
  1. ○アスファルト防水とは異なり火器を使用しない。
  2. ○エマルション系の材料とルーフィングを積層するため、環境に優しい。
  3. ○少ない積層でアスファルト防水同等以上の防水性があるため、重量・工程数の軽減が可能。
短 所
  1. ○施工中、天候の影響を受けやすい。

○FRP防水

FRP防水の材料は、防水用のポリエステル樹脂と防水用のガラスマット、そしてトップコートからできています。 ポリエステル樹脂の上からガラスマットを張り、その上にポリエステル樹脂を浸して硬くした後、再度ポリエステル樹脂を塗りつけて、防水層を作るという製法です。

長 所
  1. ○ほかの工法に比べて、硬化するのも早いです。
  2. ○耐熱性に優れ、劣化やサビにも強いです。
  3. ○摩耗に強いため上を人が歩いても、なかなか剥がれません。
短 所
  1. ○下地への接着力が強いので、地震の際には割れてしまうこともあります。

○ポリマーセメント系塗膜防水

水性樹脂エマルジョンと無機紛体を混合したものを、 下地に塗布して防水層を形成する工法です。

長 所
  1. ○継ぎ目のないシームレスな防水層の形成が可能。
  2. ○複雑な場所・形でも施工が容易。
  3. ○水性の材料を使用するため、施工が安全。
短 所
  1. ○レべリングや仕上がりの均一性を確保するための施工技術が必要。
  2. ○下地クラック等への追従性が低い。

○ケイ酸質系塗布防水

コンクリート表面に塗布することで、水を媒介としコンクリート中の水酸化カルシウムと反応して珪酸カルシウム系の結晶を形成しながら毛細管を充填して埋めていき、躯体そのものに防水性を持たせる工法です。防水層を形成するのではなく、建物の躯体に塗布する浸透性の防水工法。

長 所
  1. ○施工が容易。
  2. ○下地の状況に関係なく施工が可能。
短 所
  1. ○防水層を形成しないので、躯体の水密性に影響されやすい。
  2. ○改修工事には不向きとされる。

○オプション
【サーモコントロール断熱】

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